実践報告
POSに基づく看護教育—チーム医療をめざして
太湯 好子
1
,
杉田 明子
1
,
中西 啓子
1
,
谷原 政江
1
,
初鹿 真由美
1
,
増本 靖子
1
,
渡邊 ふみ子
1
1川崎医療短期大学第1看護科
pp.92-98
発行日 1989年2月25日
Published Date 1989/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908628
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はじめに
川崎医療短期大学第1看護科では,川崎医科大学付属病院が1979年にPOSを看護記録に導入したのを機に,POS教育を開始して,教育内容の充実を図るべく努力している.
POSの理念の問題志向とは日野原によると「患者の問題を明確にとらえ,その問題解決を図ることである」1)とされている.看護の立場から患者の問題をいかにとらえ,解決していくかは,看護婦が主体的にチーム医療を実現しようとする時には必要条件になる.しかし,現実の看護場面では,医療の介助に追われてしまい,看護婦の立場から患者の問題をとらえる視点が欠落しがちである.そこで,患者教育の中でいかにすれば,
1)看護の視点が育成できるか
2)チーム医療の中の一員として,看護の役割が自覚できるか
3)患者の問題に主体的に取り組める看護婦が育てられるか
など,教育方法の面から検討を加えることが重要である.本学においても試行錯誤の連続ではあるが,種々の試みを加えている.
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