特集 実践医療におけるPOS
Ⅴ.[シンポジウム]POSの普及戦略と実践 [5]精神科のPOS
高橋 つる
1
1昭和大学付属烏山病院
pp.779-781
発行日 1981年12月10日
Published Date 1981/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907613
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はじめに
今日の精神医療は病院の医師や看護婦だけに任せられるのではなく,ソーシャルワーカー,臨床心理員,作業療法士などの職種が加わって総合的な援助を行うことによって,患者は家庭や地域社会において生活しながら治療を受けられるようになってきている.昭和大学付属烏山病院では昭和34年,こうした新しい医療を目指して開放療法からリハビリテーション活動を始めたが,これとほぼ同じころからパラメディカルを導入した.
このようにリハビリテーション活動を通して,患者の回復を願い早期退院をはかることに日夜努力してきたが,一方,長期在院者,老齢患者は年々増加してきており,この問題をいかに解決すべきかが,今日の新しい課題にもなってきている.そこでこの1年ほどの間,これまでの臨床経験を総括しながら精神科看護のあり方と臨床チームの活動を見直して,そのレベルアップをはかりたいと考え,新しい看護システム,つまりPOSをとり入れて記録の整備を検討したのである.
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