断章・白い時間の中で・3
大人にとってのよい子,悪い子
日下 隼人
1
1武蔵野赤十字病院小児科
pp.589-593
発行日 1981年9月25日
Published Date 1981/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907582
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以下は,猛くん(レッテレル・シーベ病)を受け持った学生のレポートから,母親の言葉を抜粋したものである.
日下先生って変わっているでしょう.先生はよく私に聞いて‘そうしよう’って感じでしょ,私がやって下さいって言えばやるの.あの先生に慣れるのに2か月はかかったわ.はじめのころだけど,ちょっとした先生の言葉にカッときちゃって,先生に向かってバババ……って言っちゃったことがあるのね.そうしたら‘ようやく僕にぶつけるようになったね.これも僕が引き出したんだ’なんて言うの.‘私の素質もあったんですよ’って言い返したの.それからは,先生とは何でも言いあったりして好きなことを言っているの.
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