東京同愛記念病院の看護婦養成について
Ⅳ.米国進駐軍による接収
笠井 ナミ子
1
1日本医科大学付属第2高等看護学院
pp.675-678
発行日 1977年11月25日
Published Date 1977/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907151
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I.国民生活と日本医療団の設立
昭和6年の満州事変により満州を占領した日本政府は,その住民を支配し搾取したが,中国民族の抵抗と戦争経済の矛盾は,新しい市場と資源の拡大とを必要としたきた.このころになると,国内では皇道政治が強調され,議会政治,政党を排撃し,自由主義,平和主義を否定する傾向が顕著になってきた.
昭和11年には2・26事件が起こり,軍部が主導権を掌握し政党の無力化が始まった.そして中国侵略,対ソ攻撃,そして南進という根本国策を決定し,その遂行のために国防国家の方向に進路をとった.
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