私の提言
看護教育の一本化を
今村 節子
1
1鹿児島女子短期大学
pp.567-573
発行日 1972年10月25日
Published Date 1972/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906622
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‘看護教育界にズバリ何かを’と求められても,もう新しい提言などあろうはずがない,という気がまずしてきます.既に多くの人々が,いろいろな角度・立場からそれぞれの発言をし,にもかかわらずあまりにも多くのことがいつまでも課題であり,かつ問題は複雑に加速度的に増加しています.どうしようもない無力感さえしてくるのです.しかし,湯槇先生が看護の道にはいられてから,ちょうど50年めのさる3月看護教育の第一線を去られるにあたり,その50年間をふりかえられて‘看護を求めつづけることができましたことはほんとうに幸せだったとかみしめております’と言われ,また‘結局,終わることのないこの道ですが,今後より広くより深く人々の健康の支えとしてつながっていくことを感じとりながら去ることはさらにうれしいことであります’と述べておられることに,時の流れの中に刻まれた看護の歩み,そこに秘められた思想というようなものを感じました.
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