特集 短大路線への階梯・その1
社会的要請に基く教育体制—国立3年制短大発足の意義
徳平 滋
1
1文部省大学学術局大学課
pp.21-25
発行日 1967年5月1日
Published Date 1967/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905814
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はじめに
ここ数年来関係者からの要望も強く,文部省としても実現を期して努力を続けてきた。国立の看護に関する短期大学が,昭和42年度から大阪大学の医療技術短期大学として創設されることとなった。この短期大学には,看護科,衛生技術科および診療放射線技術科の3学科を設けられ,それぞれ入学定員は,80名,40名,40名で,修業年限は3年とされている。これらの専門分野の教育研究を行なう短期大学は,国立では初めての大学であり,また,これらの学科を総合してもつ大学は,国・公・私立を通ずても初めてのものである。
これは,従来,看護婦,衛生検査技師,診療エックス線技師考の養成の大部分が各種学校において行なわれてきたものを,近来の医学医術の進歩に伴って医療関係技術者の資質の向上とあわせて,これらの医療関係者の不足を補うため,通常の学校教育制度においてもその教育養成を国としても行なう必要があるとの判断に基くものである。
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