特集 現代看護学生の行動と指導
看護教育に望むもの—看学連中央執行委員長の立場から
佐藤 順子
1
1東大医学部付属看護学校
pp.17-20
発行日 1967年3月1日
Published Date 1967/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905781
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はじめに
新カリキュラムが文部・厚生両省から打ち出され,今看護界は大きく揺れ動いています。私達看護学生の前にはまだ何も公表されていませんが,教務の先生,研究活動を通じて,直接間接に耳に伝わって,看学生のそれに対する期待は先輩諸姉に劣らず大きなものです。他人事のようながらこの新カリキュラムによって少しでも今の状態より向上するものであるのなら,両手をあげて歓迎したいと思います。私達が看護教育というのを考える時,カリキュラム面をどうこうしようという一面的な見方に終始してしまいがちですが,その目的を考えてみる時,看護学とは,単に看護の知識を教授させられるだけではなく,視野の広い,この複雑な情勢下においても真実を真実として受けとめて看護業務にたずさわることのできる看護婦になるためにあるものと思いますし,そうあってほしいと思います。学問のための学問でなく,患者中心の国民の健康を守る看護婦になるための看護教育を受けたいと思います。このような観点から看学連活動を通じて得たものを,また一看学生として,看護教育に望む事を述べたいと思います。
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