編集デスク・20
看護研究学会の秋田
長谷川 泉
pp.52
発行日 1962年10月1日
Published Date 1962/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663904282
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秋田は昨年の国体のおかげで街づくりが進んだから見違えるようになった。道路もよくなったし,また裏日本一と誇るニュー・グランド・ホテルができたりした。東京の一流ホテルにくらべたら見おとりすることはやむを得ないが,新しいから立派である。ホテルのあるなしによって外人観光客の誘致にも影響するところが大きいであろう。現に看護研究学会の開かれる頃には,ハワイからの観光団で,このホテルは満員だという。
看護研究学会が秋田で開かれるので秋田では大童で準備を整えた。学会を契機に,医学書院でも第2回看護学セミナーを開催するので,私は先日秋田に行って来たが,好感の持てる街である。そして,看護協会の秋田支部や厚生部医務薬事課の方々の努力には心打たれた。総合学会会場にあてられているスポーツセンターは県庁のすぐ近くにあり,このあたりの役所街は,雄大な構想で計画が進められており,ごみごみした東京などと違って大自然の風致の中に青写真が引かれているだけに,思い切った街づくりができるのが強味である。秋田の知事は立志伝中の人で,たいへんなきれもので,しかも人格者だそうだ。
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