- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
看護婦学校管理の領域は,非常に広範囲であるとともに,沢山の問題点が布石しているのが現状である。根本となる看護教育制度(教育行政上の諸要素,施行規則に照しての管理-行政管理機構としての看護婦学校管理)についても,人それぞれにいろいろな考え方もあり,また団体などを通しても変動する社会のNeedにともなって看護教育制度に対して,種々意見もあり,検討もなされているようである。
看護婦学校管理はただ単に教育施設であるところの〈学院,主たる実習施設〉建物を管理することだけではないということはいうまでもない。Curriculumは看護婦学校の中核的部分をなすものであり(臨床実習を含む),Curriculumによる教育,学習指導が学校の教育活動の(看護婦学校教育の管理)大部分を占めるものであると考える。教育目標達成のための組織体がCurriculumでもある。またCurriculumの展開の方法が教育方法でもあるともいえる。看護教育Vol. 3, No. 1に当学院の昭和36年3月卒業生のCurriculum一覧表を記載したが,事実と取り組んで教育実践を行なったことを備考として簡単に記載する(教科の一つ一つの単元の展開は省略する)。もちろん毎学年学科課程の系列は学力を少しでもたかめて行きたいと考慮しあわせて職業的適応をたかめるように配慮している者である。特に次回にのべる臨床実習の進行順序と学科課程とを対比した時に学習指導の内容が互いに統合され,より強化されるようにするのには現状でできうる問題は何であるかを限りなくおしすすめて掘り下げて考えているものである。人間的な発達を盛ったCurriculumをいかに準備し計画したらよいか。毎学年の学生の学力テスト,教育方法,学習指導方法の評価などを通して十分検討の必要があると考える。
Copyright © 1962, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.