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Dorland辞典のリプリント版
長谷川 泉
pp.20
発行日 1962年5月1日
Published Date 1962/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663904187
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アメリカで最も大きな医書出版社のSaunders社の医学辞典としてその名が全世界にとどろいているものにDorland's Medical Dictionaryがある。10万余語を収載しており,1600頁の大冊て原書は5千円である。医学書院ではSaunders社に交渉してこの辞典のリプリント版を出した(写真)。原書と紙質・装幀もおとらずに,その値段は約半分の3千円であるから,よく売れている。
国内に売れるばかりでなく,中国や東南アジアなどの広い地域に売れている。内容が権威を持っているばかりでなく,その値段が安いから売れ行きのよいのは当然のことともいえよう。この話がまとまるまでにはいろいろの経緯があるが,医学書院の医書出版社としての実力と販売力が原出版社たるSaunders社に十分認識されたためであろう。各社の垂涎の的であったDorlandのリプリント版が成立したのはSaunders社の会長夫妻が昨年医学書院を訪れた時の話が契機となっているものであるが,ことは成る時に成ったのではなく,それを成立させる基盤かものをいったということができよう。
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