グラフ
改善されて行く看護用具(IV)—東京衛生病院
須藤 勲子
1
1付属高看学院
pp.2-4
発行日 1962年3月1日
Published Date 1962/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663904151
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①②夜間検温のためのアイディア Stuff NurseのIさんは1957年度生。卒業して5年になりますが現在外科病棟で働いています。卒業後一人で夜勤をしてみて夜中の病室巡回や重症者の夜間検温に大きな懐中電燈を持って歩く不便さから,時計と小さい懐中電燈をT. P. Rのメモといっしょに用箋挾みにとりつけてこの問題を解決しました。こうしますと余分な光で他の患者の睡眠を妨げることなく,しかも十分に手許を明かるくでき,その上操作も片手でできて大へん便利です。(このアイディアは外国にある衛生病院へもかわれてゆきました。)用箋挾みはどこの文具屋さんでも80円くらいで求められます。はさんであります紙は検温用のメモ。ご覧の通り温度表に写してしまえば線を引いてこれを消し,1日の終りには捨ててしまうものです。台の左側に穴をあけて時計のバンドを通し裏で固定します。懐中電燈は病院の修理部でしっかりととりつけてもらいました。(光が完全にもれないためには時計と懐中電燈の位置を反対にしたほうがよいとの声が,使用している人たちの中から出ていますので申し添えます。)
①③検温器入れ 写真で示す通りどこの病院でもよく見かける回転式の嘴管瓶架と嘴管瓶をそのまま利用しました。必要なだけの検温器を準備して病室へ持ってゆきます。使用した検温器は唾液を綿花で拭き目盛を読んでメモに控え,水銀を下げてオスバン溶液の中へ入れます。
清潔な検温器,使用ずみの検温器,清潔な綿花,臓れた綿花を入れるのにそれぞれ色の連う四つの瓶を使いわけております。
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