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我らの勤務する,東京衛生病院は,国電荻窪駅北口約5分の処にあり,予言の声の教会として知られているセブンス・デイー・アドベンチスト教会(キリスト教会)により,昭和の初め,この地に設立され,現在ベツト数八十余を有する病院である。院長初め米人医師4名,日本人医節5名,看護婦,職員合せて130余名,全員がクリスチヤンである。患者さんの4分の1は,米・英・ユダヤを初め,諸外国人で,従つて検査の種類も幾分,他の病院と異るようです。
検査室は病院とは,別棟で,附属看護学院と棟を同じくしており,7名の検査員が働いている。小さな検査室ではあるが,血液,血清,理化学検査(検尿,検便を含む)生理(基礎代謝,心電図)と一応臨床上,必要な一通りの検査を出来る様になつており,検査員全員がどの検査も出来るので,検査件数に比較して,少数の人員で仕事を処理する事のできることは,この検査室の特徴であろう。検査は,全て医師の指示により,検査用紙に書かれた,検査事項をして行きます。此の用紙は二通りあり赤紙は外来患者用検査書であり,白紙は入院患者用検査用紙とに区別しております。此の検査用紙に,医師の要求する検査が,×印で記入される。一般血液検査に於いては,通常,外来用検査室(主として採血する場所)に於いて,入院外来別なく,採血の準備がなされます。又検尿,検便なども検査要項を印した,用紙と共に,提出される。先程,少しのべましたが,検査用紙について説明を加えたいと思います。用紙には,凡ての血液検査,尿検査,検便,ケミストリ培養検査,血清学検査,生理学検査と,些細にわたり印刷され,医師はその項目に,×印を付けるのみで宜しく,又以上以外の検査の必要がある場合には,濫外空白部に記入されて来る。用紙は複写式で,1枚は検査室のに,残りの1枚は受付(会計)に廻送される。この用紙により,思わぬ能力がはぶかれている。即ち,医師の診察能率上からも,受付とも,大いに助となっている。
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