連載 私のすすめる本・13
赤毛のアンと私
二木 紘三
pp.50-51
発行日 2003年1月25日
Published Date 2003/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903346
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私が『赤毛のアン』を初めて読んだのは,高校2年,17歳の秋でした.
この年頃は,自分のあるべき姿と実像とのズレにいらだち,あるいは不安を感じ,それが心の状態に表れやすい時期です.そうした不安定さから,自閉的・逃避的になったり,逆に闘争的・挑戦的になったりします.心の揺れを繰り返しながら,しだいに自我を確立していくわけです.
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