特集 4年制大学における看護技術教育
臨床は大卒ナースに何を期待しているか
ゼロからのスタート―東京女子医科大学病院看護部に聞く
山崎 慶子
1
,
米山 万里枝
1
,
坂本 倫美
1
1東京女子医科大学病院看護部
pp.745-746
発行日 2000年10月25日
Published Date 2000/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663902352
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山崎 「4年制大卒ナースに期待するもの」ということですが,私どもの病院では,新卒ナースの看護技術の実施については「ゼロからのスタート」と考えています.4年制大卒の看護婦は看護を考えて行う,行動の根拠をきちんと持っているなどすばらしいです.しかし,看護技術を患者の病状にあわせて選んで実施するという点は,臨床側の責任だと思います.患者さんへの応用という意味では,新卒ナースは看護技術を学んでいない人と仮定して,ゼロから育てるということです.最近では,看護技術に関しては,4年制大学卒,専門学校卒の違いはないように感じています.
米山 つまり,技術はゼロと考え,3か月ではここまで,半年ではここ,1年では…というように,段階を追って準備をして教えています.当院は専門センターになっていますので,部署によって違いますが,だいたい50~100種類くらいの技術を3年で自分のものにしていくのが目標です.プリセプター(3年目のナース)と一緒に1つひとつ基本的な技術を覚えていくのですが,まず見ることから始めます.新人も看護婦1人にカウントされているので,4月から夏休み前までの現場は大変です.
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