NURSING EYE
経験から学び成長する力を育てる―老年看護学実習にラベルワークを活用して
青山 誘子
1
1浜松市立看護専門学校
pp.460-464
発行日 2000年6月25日
Published Date 2000/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663902275
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学生の学ぶ力にはいつも驚かされる.ちょっとした対象者の一言,動作の一つに,ケアの本質への手がかりを見つけてくる.しかし,そんな実習での体験を教師(私)は見逃さず,その意味づけへの手助けができているだろうか.1人ひとりの内なる「知」の発動に心を止め,見守ることができているだろうか.真の学びの機会となるはずの体験を逆に教師(私)のはたらきかけによって芽を摘み取る結果を招いてはいないだろうか.いつもそんな危惧を抱きながら学生の指導にあたっているのは,私だけではないと思う.
その学生の臨床から学びを獲得する力の大きさ,深さに感動し,その学生の中に生まれた実践の知を見逃すことなく意味づけていく手助けができることを願って,本校では1996年から実習にラベルワークを取り入れている.
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