特集 医療事故と看護教育
看護教育はこのままでいいのだろうか―初心者の実態から考える
永見 瑠美子
1
1益田赤十字病院看護部
pp.826-831
発行日 1999年11月25日
Published Date 1999/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663902140
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
専門職として位置づけられている医療職には,安全性を保証した質の高い医療提供が求められており,業務独占という権限とともに相応の責任が伴うのは当然のことである.一見単純に見える医療事故も,その要因に組織のシステムや人的要素,確執など,内在する組織全体の健康度が見え隠れする.
医療事故の続発を,医療の高度化,専門化,複雑化による発生機会の増大と,医療を受ける側の権利意識の高揚に加え,パターナリズムにおける“信頼の崩壊”と見る向きもある.しかし,ここで医療や看護における教育のあり方を問われているのも事実である.
Copyright © 1999, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.