特集 研究に必要な視点と戦略
こんな実践報告を読みたい
堀 喜久子
1
1東海大学医療技術短期大学
pp.497-500
発行日 1997年7月25日
Published Date 1997/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901641
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
教育の実践報告は,それを読む私たちにとって自己の教授法を振り返ったり,授業の手だてを考える上での貴重な資料です.学習者にとってよりよい教育をしたいと考えるとき,自分ひとりで模索してもなかなかよいアイデアが浮かばないことが多いものです.
武田忠1)は,「子どもたちが授業の中でどのような学習を経験できるかは,ひとえに授業者である教師の力量いかんにかかっている.教師がいかに,子どもたちに豊かに育って欲しいという願いをもっているとしても,その教師に質の高い授業を創り出す力量が欠如しているなら,その授業の中で,子どもたちが豊かに自己を形成していくことができないことはいうまでもない」と述べています.実践報告は単に教育方法の紹介にとどまらず,学習者にとってすぐれた授業を生み出す教師の力量を示唆してくれるものなのだと思います.
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.