特集 大学院急増の時代―新設された6修士課程
人間性豊かな高度専門職業人の育成―北海道医療大学大学院看護福祉学部研究科(修士課程)
中島 紀恵子
1
1北海道医療大学看護福祉学部
pp.334-337
発行日 1997年5月25日
Published Date 1997/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901607
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はじめに
北海道医療大学は,「知育・徳育・体育の三位一体による医療人としての全人格の完成」を建学の理念として,1974(昭和49)年に薬学部を開設し,1978(昭和53)年には歯学部を開設した.そして,1993(平成5)年には,21世紀を展望し,少子・高齢社会システムにおいて新しく求められている保健医療福祉の専門職業人養成に対応するために,従来の薬学部・歯学部のカリキユラムを全面的に改正し,同時に,看護福祉学部(以下,「本学部」)を創設した.本学部の教育目標や教育内容,教育体制については,すでに報告している1,2)ので省略するが,本学部創設時の計画では完成年度をめどとして,大学院看護福祉学部研究科(修士課程,以下,研究科)を開設することが考えられていた.このこともあって,本学部設立から約2年後に研究科設立準備会を組織し,様々な角度から北海道医療大学と本学部にふさわしい本研究科のあり方について検討を重ね,予定通り第1回の学部卒業生を見送る今年,研究科が発足した.
本研究科は,看護学専攻のみの教育プログラムではなく,臨床福祉・心理学専攻を加えた教育プログラムを有しており,看護学専攻との教育の統合を課題としている.本稿では,できるだけ看護学専攻のプログラムを中心に述べるが,両専攻が共有しているものについては,省略せずに述べておきたい.
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