連載 待合室で僕は・4
看護婦「さん」への思い入れ
大西 赤人
,
大浦 信行
pp.248-249
発行日 1997年4月25日
Published Date 1997/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901590
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僕は子供の頃から現在に至るまで,病院との係わりを絶やしたことがない.わざわざ断わるまでもなく,それはつまり,医師や看護婦との係わりの不断の連続を意味する.本誌『看護教育』に寄稿するというたまたまの縁の中で,今回は,看護ないし看護婦―当然,正確には看護士も含まれるものの,本稿では,以後,「看護婦(士)」という類の表記は行なわない―に対する僕の印象や感想を述べてみようと思う.
世の中には様々な職業が存在するけれども,僕が昔から「大変だろうなあ」と,また,「僕にはとてもその責任を負えないな」と感じる種類が幾つかあって,主なものを挙げるならば,それは医師,看護婦,教師ということになる.これらはいずれも,心身両面における人間の在り方を左右する仕事であり,上手く進めば豊かな実を結んで自らも職業上の満足を得るに違いないし,同時に,相手―言わばクライアントとしての患者や生徒―からも多大なる感謝を受ける.
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