調査・研究
第82回(1993年)看護婦国家試験問題の評価に関する研究
松元 イソ子
1
,
山内 壽美
1
,
柴田 恭克
1
,
鹿島 友義
2
,
緒方 重光
3
1鹿児島大学医療技術短期大学部看護学科
2国立南九州中央病院
3鹿児島大学医学部付属病院
pp.282-285
発行日 1994年4月25日
Published Date 1994/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663900822
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はじめに
看護婦国家試験の問題の正当性や難易度に関しては,厚生省の担当部局で受験生の解答の分析等を経て,十分な評価がなされているものと思われるが,一般には公表されてはいない.また,合格最低ラインについても公表されていないので,合格率のみで問題の難易度を評価できない.
しかし,1990年(95.4%),1991年(95.4%)の2年に比して,1992年(98.5%),1993年(99.2%)の2年に合格率が上昇していることは,この間の試験問題の難易,適正についての印象と一致するようである.1991年と1993年とでは不合格者の割合は約6分の1になっているが,これは,やはり難しい問題の減少が大きく作用しているのではないかと推定される.特に1993年に関しては,どこの看護学校からも試験問題がそう難しくなかったとの意見が聞かれ,そのことは合格率が高かったことにも現わされているといえよう.
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