特別論考
求められる看護―自治医科大学看護短期大学特別講義より
川島 みどり
1
1健和会臨床看護学研究所
pp.604-612
発行日 1990年10月25日
Published Date 1990/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663900104
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看護のなにがそんなに素敵なんだろう
私はちょうど今年の3月で,学校(旧制女専)を卒業して40年になります.長いこと看護婦を続けてきたなと思います.2人の子どもを産みましたが,産休以外は休むことなく看護婦を続けてきました.そしてその間,看護婦を辞めようとか,看護婦になって困ったなとか,損したなと思ったことは1度もありません.
でも正直にいうと,たとえば子どもが熱をだしても休めないとき……,私たちのころは子持ちの看護婦が少なくて,「子持ちの看護婦はすぐ休む」と言われたくなくて,そして子持ちでも専門職と両立してやっていけるぞというところをみせたくて,子どもが少々熱をだしても,後ろ髪を引かれるような思いで家をあとにしたときは,やっぱり「看護という仕事は大変だな」とは思いました.でも辞めようとは思わなかったんですね.
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