特集 カリキュラムを「拡張」しよう!
時間外に行う委員会活動で育つ学生の力
佐々木 美奈子
1
1筑紫看護高等専修学校
pp.192-196
発行日 2016年3月25日
Published Date 2016/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200457
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私自身の経験から
全寮制時代の執行部活動
私は1983(昭和58)年に全寮制の3年課程を卒業した。その学校は,3階建てで1階が教室や図書室,実習室,2・3階が学生寮になっており,部屋は学年混合の4人1部屋であった。浴場・トイレ・食堂など,ほとんどが共用で,プライベートな空間は,唯一自分のベッドの上だけという過酷な環境のなかで,1学年40名,総勢120名の18〜22歳の学生たちが生活していた。当然,寮生活における問題は次から次へと発生していたが,当時,それらの問題の解決にかかわっていたのは,教員ではなく,10数名の学生による寮執行部という学生組織だった。寮生活には細かい規則があり,その規則を守らなかった学生に対しての処分や半年ごとに行われる学生の部屋替えの決定など,生活にかかわるほぼすべてにおける権限を寮執行部は与えられていた。私は,そこで2年生の間,2期1年にわたって寮長を務めさせていただき,多くの貴重な経験と学びを得た。
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