特集 助産師教育の現状と課題
助産専門学校での教育の特徴とその意義
倉本 孝子
1
1愛仁会看護助産専門学校
pp.1010-1016
発行日 2013年11月25日
Published Date 2013/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663102553
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助産専門学校の確固たる存在
専門学校とは,「専門課程」を置く専修学校の呼称であり,学校教育法第一条に掲げるもの(幼稚園,小学校,中学校,高等学校,中等教育学校,特別支援学校,大学及び高等専門学校)以外の教育施設で,「高等学校における教育の基礎の上に職業若しくは実際生活に必要な能力を育成し,又は教養の向上を図ること」を目的に組織的な教育を行うものである。要するに,助産専門学校は,助産師という専門職業人を育成するための実践力を重視した教育を行う施設である。
現在,助産師養成にはさまざまなコースがあり,かつてより専門学校として行われてきた教育施設は,その割合が年々減少してきている。1991(平成3)年に全助産師養成施設80校中47校(58.8%)が専修学校であったが,2012(平成24)年には168校中44校(26.2%)へと半減してきている。しかし,全国家試験受験者数のうち専修学校の受験者数をみると45.9%と施設数の割合ほど養成数としては減少しているわけではない。各専修学校1校当たりの養成数は10名から35名と幅はあるが,平均すると20名程度で大学院や大学専攻科や別科,大学での養成に比べて最も多くなっている。
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