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はじめに
保健師助産師看護師国家試験については,看護師国家試験は1950(昭和25)年,保健師および助産師国家試験は1952(昭和27)年から開始された。
国家試験の制度の改善については,医道審議会保健師助産師看護師分科会保健師助産師看護師国家試験制度改善検討部会において定期的な見直しの検討が行われている。近年では,2011(平成23)年度に部会を開催し,提言を受けて,2013(平成25)年の国家試験から出題形式では計算問題における非選択式形式の導入や保健師・助産師国家試験の問題数の増問および試験時間の延長等が適用された。
また,保健師助産師看護師国家試験出題基準(以下,出題基準)は,保健師国家試験,助産師国家試験および看護師国家試験の適切な範囲および水準を確保する目的で作成されている。つまり,保健師助産師看護師国家試験の内容は,保健師,助産師および看護師が保健医療の現場に第一歩を踏み出す際に,少なくとも具有すべき基本的な知識および技能であり,これを具体的な項目によって示したのが,出題基準である。保健師助産師看護師国家試験は,保健師助産師看護師法第二十三条に保健師助産師看護師試験委員の設置が規定されている。保健師助産師看護師試験委員は,保健師助産師看護師国家試験の妥当な内容,範囲および適切な水準を確保するため,この基準に拠って出題することとなっている。
出題基準は,保健師および助産師については1998(平成10)年,看護師については2000(平成12)年の国家試験から適用され,その後,社会の変化や看護を取り巻く状況等を踏まえ,医道審議会保健師助産師看護師分科会保健師助産師看護師国家試験出題基準改定部会で検討を行い,改定を重ねてきた。前回の改定以降,2012(平成24)年4月に取りまとめられた「医道審議会保健師助産師看護師分科会保健師助産師看護師国家試験制度改善検討部会報告書」において,出題内容として,基礎的な知識および技能を応用する力を問うため,状況設定問題については複数の試験科目から構成される問題を今後も一定程度出題していくことが望ましいことや,出題基準については,各項目に示される概念や用語について看護の実情を勘案して見直すとともに,カリキュラム改正の趣旨や教育内容等を踏まえて改定すること等が提言された。
これらの提言を受け,2012年7月より医道審議会保健師助産師看護師分科会保健師助産師看護師国家試験出題基準改定部会およびワーキンググループを開催し,議論を重ねた。また,第2回医道審議会保健師助産師看護師分科会保健師助産師看護師国家試験出題基準改定部会では,中間取りまとめを行い,その後,教育関係団体や保健師助産師看護師試験委員に意見を聴取した。それらの意見も踏まえて取りまとめられた出題基準を,医道審議会保健師助産師看護師分科会に報告し,保健師助産師看護師国家試験出題基準 平成26年版を取りまとめ,2013年5月7日に公表した。
保健師助産師看護師国家試験出題基準 平成26年版は,2014(平成26)年実施の試験から適用される。
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