連載 学生とつくる「性の健康」講座・3
多様な「避妊」を学ぶ
堀 成美
1
1聖路加看護大学看護学部基礎系看護学・看護教育学
pp.256-259
発行日 2010年3月25日
Published Date 2010/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101431
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
講座第3回のテーマは「避妊」です。知らない方も多いのですが,日本では義務教育期間である中学校卒業までに避妊について教えるようにはなっていません。一方「妊娠・出産」については学習することになっています。もっとも,避妊を「教えてはいけない」という法律はありませんので,教える側の意欲・計画しだいです。女性の健康管理について大切な問題である避妊を,教師の側の問題(教えてもらえるかどうかは運しだい)にしてよいのでしょうか。高校は学校によって対応がまちまちです。そもそも日本人全員が全員進学しませんし,一定数が中退をします。中学卒業後,誰かが親切に教えてくれる保証はないのです。このため,医療専門職にとっては標準化(=全員が学べる機会の保障)が重要になります。なお,中学から高校に進学する年齢で性交開始年齢が大きく上がりますので,これは中学校で扱う情報だと考えています。
それでは,どのように説明をするのが効果的かを考えていきましょう。
Copyright © 2010, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.