実地臨床手技のエッセンス Office Gynecology
避妊
我妻 堯
1
Takashi Wagatsuma
1
1国立病院医療センター産婦人科
pp.671-674
発行日 1979年9月10日
Published Date 1979/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206097
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避妊の問題は,従来とかく週刊誌や婦人雑誌の解説に頼って,あまり医師が関与しない傾向が強かった。一般に普及している方法も,オギノ式によって,いわゆる受胎期を計算し,その時期のみコンドームを使用し,そのほかの時期は何もしない,という組み合わせ方式が多い。従って失敗妊娠の率が高く,その中絶のために医師を訪れることは多いが,あらかじめ避妊の指導を求めて医師を訪れるものは,あまり多くないようである。英米では「婚約したからまたははデートするから」「避妊の指導をしてほしい」と産婦人科医のもとにくる若い婦人は決して少なくない。
避妊法も,経口避妊薬や,子宮内避妊器具(IUD)のように,医師が処方したり挿入追跡観察する方法が普及するようになれば,もっと医師の関与する機会が多くなるだろうし,それが婦人にとっても望ましいことである。
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