明日の確固たる専門職化のために看護のエンパワーメントを育む

Cultivating Empowerment in Nursing Today for a Strong Profession Tomorrow

　本研究は，エンパワーメントとディスエンパワーメントに関連するプロセスを明らかにすることを目指したものです。わが国でも看護の専門職化は大きな課題であり，個々の看護職がエンパワーメントを意識して看護活動を行うことが，今後ますます重要になると思われます。研究の概要を短くまとめて紹介させていただきます。

　看護に関する法律と病院を中心とした医療の指導者が，より早いペースで看護職を養成しようとするため，看護職がその社会的役割を果たすことに関連する問題を解決できない現状にあることは明らかである。看護の指導的立場にある者は，看護職以外の者が将来の看護職の運命を決定するのに先んじて看護学教育を大切にすることを考えるべきである。それは，看護学生に対する教育と彼らが雇用される職場環境と看護実践の内容についても想定する必要がある。単に看護学生をスピーディーな看護学教育によって看護実践の場に送るのではなく，看護職不足を回避し，将来の看護職のために挑戦する時期である。