特集 ユニフィケーションシステムを導入した神奈川県立の看護専門学校
質の高い看護人材の養成をめざして―神奈川県立の看護専門学校の再編整備
森内 みね子
1
,
高橋 久美
1
,
若林 健
1
,
今井 勉
1
,
佐藤 麗子
1
,
高橋 千佳夫
1
,
中沢 明紀
1
1神奈川県衛生部医療整備課
pp.270-275
発行日 2005年4月1日
Published Date 2005/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100032
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はじめに
高度専門医療の進展に対応した質の高い看護人材の養成の必要性や,保健福祉分野への職域拡大等,看護を取り巻く環境は大きく変化している。
そのような中で,神奈川県は,看護職を取り巻く状況や民間と行政の役割分担を十分に踏まえ,県民に良質な医療を提供するための施策に取り組んできた。看護教育では,看護人材の数から質の確保へと転換を図りつつ看護師養成を行い,県内医療機関等に継続的に人材を供給し,平成15年には県立保健福祉大学の設置,同時に県立の看護専門学校(6校)の再編整備を進めてきた。
この再編整備は,「特色ある学校づくり」をめざすもので,単に教育環境の整備にとどまらず,看護実践力の高い看護職員を養成するために,教育内容および教員の質の充実を盛り込んだことに大きな特徴がある。
「特色ある学校づくり」を進める第一歩として,これまで主に大学教育において実施されているユニフィケーションを,県立の看護専門学校に導入しシステム化することとした。ユニフィケーションは,一般的に統合と訳され,看護においては,学校と病院が連携・協働し,看護活動および教育における効果的な活動をめざして導入されているものである。看護専門学校における,このような取り組みの先行事例はなく,この取り組みが,今後の看護基礎教育や継続教育を含めた看護教育の質的向上に貢献できる手法の1つとなることを期待しつつ報告する。
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