連載 いま知っておきたい環境問題・20
内分泌撹乱物質と健康(その2)—生活用品からの摂取
内山 巌雄
1
1国立公衆衛生院労働衛生学部
pp.970-975
発行日 2000年11月10日
Published Date 2000/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902297
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はじめに
前号では,内分泌撹乱作用が疑われている物質の1つであるダイオキシン類の母乳からの摂取について解説したが,今回は,そのほかのビスフェノールA(以下,BPA),スチレンダイマーおよびトリマー,フタル酸エステルの生活用品からの溶出について,主に東京都の調査を中心に述べることとする。これらの摂取は健康にどのような影響があるのか,ないのかは現在のところはっきりしないが,化学物質の摂取は少ないにこしたことはないので,どのようなものから,あるいはどのような条件で溶出しやすいかを知っておくことは重要であろう。
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