特集 ひきこもりとその対策
不登校中学生への支援—事例を通して保健婦の役割を考える
福留 スミ子
1
1神奈川県足柄上保健福祉事務所
pp.134-139
発行日 2000年2月10日
Published Date 2000/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902142
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はじめに
不登校小中学生の数は年々増加し,1997年度の文部省の調査では10万人を超し社会問題になっている1,2)。不登校中学生の原因や背景は,いじめ,人間関係を上手のつくれない,学習に追いつけない,厳しい校則など多種多様である。加えて,不登校が社会的にも認められて,親も子も抵抗感がなくなってきていると分析されている。
不登校児への相談は当所では従来から精神保健相談として受けて来たが,それは親や関係者への支援であって本人へ具体的のアプローチするまで踏み込めないでいた。
今回,学校関係者が対策に苦慮していた2人の不登校中学生に対して,保健婦は両親,中学校,青少年教育相談センター,児童相談所などと連携し,本人へ直接アプローチして支援することができた。その内容について分析し,保健婦の役割を検討したので報告する。
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