特集 これからの地域保健を語ろう—保健所法改定を機に
[地域保健の新しい取り組みとその課題]
地域保健法と今後の展望
星 旦二
1
1東京都立大学都市研究所
pp.1026-1033
発行日 1994年11月25日
Published Date 1994/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901050
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
地域保健法が成立した。これからは市町村が中心となって新しい保健活動の仕組みが整備され,さまざまな住民へのサービスが総合的に展開されようとしています。
ところで,皆さんの職場では,若い優秀な事務職が勤務する職場として保健所や保健課が選ばれたり,区市町村の首長が最も優秀な人材を保健課に配置したという事例を耳にしたことがありますか。このような人事配置は,高齢化社会に対して,「大きい政府」で対処している北欧ではめずらしいことではありません。なぜならば大きい政府で保健医療福祉の課題に対処している北欧の県の場合,予算総額の約70%を保健医療福祉で活用しているし,何よりも健康政策を重視しなくては,市町村長として選出されないからです。
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.