特集 老人保健事業第三次計画と老人訪問看護制度
[老人訪問看護の取り組み]
看護協会における老人訪問看護の取り組み
加藤 ハマ子
1
1宮城県看護協会
pp.849-858
発行日 1992年9月25日
Published Date 1992/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900588
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はじめに
宮城県看護協会における訪問看護の取り組みを述べる前に,宮城県の公衆衛生看護活動を紹介することが必要である。
宮城県の公衆衛生看護活動は,地域住民の健康,すなわち健康増進,疾病予防,疾病,リハビリテーションの各健康段階に対応するための予防活動(保健活動)と医療活動(治療活動)さらに生活訓練活動とを連携させ,地区住民に提供する責任を感じて活動してきている。精神障害者を例に具体的に記述すると,分裂病患者が,幻覚,幻聴,妄想などを持っていては在宅で生活することは困難である。医師による適切な診断と治療によって,これらの症状を緩和することで彼らは社会生活を始めることができる。すなわち,医師(治療)との密接な連携なしには,公衆衛生看護活動で患者を社会復帰させることは困難である。
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