連載 母と子のこころの相談室から・4
援助専門家の助言とは—来談者の受容能力を見極める
田中 千穂子
1
1花クリニック精神神経科
pp.128-131
発行日 1991年2月10日
Published Date 1991/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900195
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先回は世代間伝達の問題をとりあげ,適切な時期に介入することによって,重症化を防ぐことができること,母親の防衛が強い場合には,子どもの治療を先行させて,母親への介入のタイミングを捉えることが援助のコツである,ということをお話しました。子どもに発達遅滞や自閉傾向が見られた場合,それを告知された母親とその子どもをどのように援助していくかは,援助者に与えられた大きな課題といえます。そこで今回は,自閉症と診断された子どもとその母親に登場してもらい,この問題について考えてみたいと思います。
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