特集 最近の保健婦活動 研究論文集[2]
保健相談所における5年間の糖尿病管理の評価と対策
柴沼 和加子
1,3
,
宮原 恵子
2
,
佐藤 泉
2
,
安藤 尚子
1,4
,
高橋 律子
1,3
,
矢作 美代子
2
,
田中 みどり
2
,
深沢 美穂
2
,
山口 桂子
1,5
,
賀川 倫子
2
,
宇都宮 一典
6
1元東京都練馬区大泉保健相談所
2東京都練馬区大泉保健相談所
3現在,練馬保健所
4現在,石神井保健所
5現在,光ヶ丘保健相談所
6東京慈恵医科大学第3内科学教室
pp.1009-1019
発行日 1990年11月25日
Published Date 1990/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900152
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はじめに
大泉保健相談所は東京都練馬区(人口61万人)の西北部に位置し,経済的にも比較的恵まれた一戸建て住宅に定住する勤労者層の住宅地と,緑豊かな農地とが混在する管内人口6万3500人の静かな田園地区を管轄している。対人保健サービスを主な業務とし,他の保健所機能は石神井保健所が担っている。
練馬区では従来保健所が成人病クリニック(有料)を行なっていたが,昭和58年老人保健法施行により全所的(当時2保健所,3保健相談所)に成人病検診(無料)を開始した。当相談所では昭和59年に,糖尿病予防の必要性から糖尿病のスクリーニングのための糖負荷試験を導入し糖尿病クリニックを開設した。初年度は隔月ごと月1回,次年度から毎月1回実施している。昭和61年9月より糖尿病専門医を迎えたことを機に,50g糖負荷試験を75gに改め,すでに昭和60年にHbA1(平成元年5月よりHbA1c)導入に加え,精度の向上と診断指導の強化を図り糖尿病管理検診の内容充実に努めてきた。
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