調査・報告
在宅痴呆性老人と介護者の実態調査—保健婦へのニーズを探る
平野 千恵子
1
,
野田 和美
1
,
山本 慶子
1
,
吉田 純子
1
,
藤島 喜久子
1
,
姫野 美子
1
,
西村 京子
1
,
久門 延子
1
,
鎌田 久美子
1
,
宮本 敬子
1
,
加藤 由美子
1
,
野田 朱實
1
,
高塚 和子
1
,
舎川 ミヨ子
1
,
納富 徳子
1
1福岡県久留米保健所
pp.413-419
発行日 1990年5月10日
Published Date 1990/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900067
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はじめに
近年わが国が急速な高齢化社会を迎えていることは,周知の通りである。それに伴い痴呆性老人も年々増加傾向にあり,痴呆性老人を取り巻く問題も深刻になっている。痴呆性老人は福祉と医療のはざまにおかれ,その中でも在宅ケアは暗中模索の現状である。
当保健所では1986年1月に,老人精神衛生相談事業の窓口を開設し相談に応じているが,その件数は伸び悩んでいる。痴呆性老人の問題では,老人を介護する家族が抱える問題を知る必要があると考えられる。そこで今回,当保健所管内に在住している在宅痴呆性老人の生活状態と介護状況を把握すると共に,在宅痴呆性老人の介護にかかわるニーズを明確にし,保健婦の役割を検討することを目的とし,調査を実施した。
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