研究
アルコール依存症者を持つ家族の洞察と家族関係統合化の過程—グループ療法における専門職の機能
坂井 佐幸美
1
,
島内 節
2
,
遠藤 優子
3
,
伊藤 真由美
4
1東京都東村山市役所
2国立公衆衛生院公衆衛生看護学部
3嗜癖問題臨床研究所付属原宿相談所
4新潟県湯の谷村役場
pp.685-694
発行日 1989年8月10日
Published Date 1989/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207797
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
日本の飲酒人口は,額田によると約6,270万人(1984年)と推計され,アルコール依存症者は約180万人,1955年100に対し537と推計され,増加している1)。アルコール依存症者の増加に伴い,アルコールによって引き起こされる問題への対策が望まれ,保健所等で活動しているが,そこでの専門職の機能が,実族を単位として治療的にかかわるというプロセスを追って明確にすることが少ない状況である。
アルコール依存症者の回復に向けて,どのような活動が行われるとアルコール依存症者や家族が変化するかを,グループ療法,カウンセリング場面から考えた。
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.