書評
―金永 安弘 著―『健康教育の潮流』
小野寺 杜紀
1
1埼玉県立衛生短期大学
pp.713
発行日 1988年8月10日
Published Date 1988/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207580
- 有料閲覧
- 文献概要
目前の諸事に振りまわされ,本当に看護そのものを伝達あるいは実践しているだろうかと思っている者にとって,いま一度人間の生活に焦点をあてた看護の本質を問い直し,反省するきっかけを与えてくれる好著が出版された。
本書は"健康教育"というタイトルが付されているが,健康教育は人々が持つ健やかな感受性と想像力を大切にし,常に育んでいく営みであり,このことは,当然のことながら看護の側面にもあてはまることである。価値観が多様化し,おのおの生活観に基づいた包括的な保健や医療を,心がけなければならない看護にとって,健康教育の視点から得るものは多々あると思われる。
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.