新刊紹介
—沼畑 金四郎 著—生活科学
pp.67
発行日 1956年12月1日
Published Date 1956/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611201180
- 有料閲覧
- 文献概要
以前産婆と呼ばれた助産婦さんや,普通の看護婦さんにしろ,科学の上に根を下した職業に従事しているのであつて,何をする際にも科学的に考え,合理的に物事を処理しなければならない.しかし仕事が終つてしまえば,室の温度が少々高かろうが,電燈の照明が適当でなくても一向に構わないというのでは駄目だ.女であつても,電気器具のちよつとした修理ができなかつたり,ヒユーズが飛んで電気が消えた位のことで電気屋さんを煩さなければならない人は,職業を含めた生活に科学を取入れていないといわれても致方ないでしよう.
わずかばかりの知識と何事も科学的に考え,行う態度を身につけておけば,日常の生活はずつと快適になるでしよう.今まで多大の労力を要した洗濯でも,タライの高さを加減したり,遠くからバケツで水を運ぶ代りにゴム又はビニールホースを利用してサイホンでタライに水を入れるなど,ちよつとした思いつきでずつと楽になるし,時間の経済にもなるでしよう.
Copyright © 1956, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.