活動の場からの提言
私達と一緒に歩いて下さい
林 玲子
1
1ねりま健康の会
pp.738-741
発行日 1986年9月10日
Published Date 1986/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207204
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感銘深い岩村氏の言葉
私は東京・練馬区の北保健相談所を中心に「健康の事なら何でもやろう」という人々が集まって作った「ねりま健康の会」の会員です。「ねりま健康の会」は元町会長が世話人となり,町毎に世話人がいて,輪番で責任を持つようにしています。会員は相談所の保健婦さんと一緒に保健学級や看護教室,健康体操等を集団でやるほか,リューマチの人の面倒を見ている人や,脳血管障害後遺症の人のリハビリを手伝っている人もいます。
ところで,今年の5月20日,東京新聞を読んでいた私の目に,「ヒゲのドクター草の根に帰る」という見出し付の記事がとび込んで来ました。それは,18余年にわたるネパールでの保健医療活動で知られる岩村昇医師が,5月20日,御家族と共にタイへ永住の為に出発されたという事を報じたものでした。氏は学生時代に広島で被爆され,その後遺症でヒゲをそって顔を切ると血が止まらなくなるので,止むなくヒゲを伸ばされている事,55年に日本に戻られたのはその治療の為だった事,そして,神戸大学医学部教授の地位を停年まで6年残しての今回のタイ行きである事を知り,心から感動しました。誰にでも出来る事ではないからです。
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