特別企画 家族を単位とした分析視点と支援技術
健康問題解決過程における家族支援方法論の展開
Ⅳ.家族の健康問題状況の分析法と支援視点
pp.979-985
発行日 1984年12月10日
Published Date 1984/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206927
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1.家族成員の欲求構造と支援視点
人間はさまざまなニーズ(欲求・要求・必要性)をもち,それが動機づけとなって行動し,家族関係や社会関係をつくり,動かし,壊わすというやり方で,相互関係的にかつ,独自な生活を営んでいる。これらの欲求は,本人や家族が気づいているもの(顕在的)と気づきえないもの(潜在的)の両方がある。
この欲求(動機)論で人間存在のありようを理解しようとした代表的な人は心理学者のA. H. マスロー(1908-1970)である6,7)。このとらえ方はその後,教育心理学,社会学,経営学などに導入され現在も生き続けている。
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