最近の動き
いよいよ保健所法の改正か—保健所運営費補助金を定額交付方式(単位補助金)に変更
pp.402
発行日 1983年5月10日
Published Date 1983/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206685
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厚生省は58年度の予算編成の際,大蔵省から保健所運営費補助金(292億)に対し,従来の定率補助から単位補助金(補助率なし)という新しい定額交付金方式にするという方向を強く迫られ,それを受けた形で,59年度の予算編成にむけて,保健所運営費補助金のあり方について,自治体や関係団体,保健所関係者などの意見を聞き検討していきたいという方向を明らかにしました。
ご存知のように,保健所運営費補助金は,終戦直後の結核,伝染病対策に対する公衆衛生行政を全国均一に進める必要から設けられた医師,保健婦等の保健所職員に対する人件費補助で,その割合は国が3分の1を補助するというひもつきの定率補助方式でした。厚生省は,昭和41年頃から,その後の社会情勢の変化から,保健所の"その役割は終わった"という見解を一貫としてとってきています。一方,臨調報告にもみられるように"人件費補助を2年以内に原則として一般財源措置に移行すべきである"というように,保健所のあり方の見直しを強く求められて,その対応を迫まられていることは十分考えられる昨今の情勢でもあります。
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