在宅老人機能回復訓練従事者研修会収録

《老人保健法》は，まちがいなく今国会で成立し，1982年10月から実施に移されるといわれている．保健・医療・福祉にまたがるこの法律は，今後の我国の公衆衛生の行方を大きく左右するものとして，看過できるものではないだろう。今，医療費の一部負担の問題を中心に反対の火の手が上がっているが，同床異夢の観があり，必ずしも大きなものとはなっていない．

ともあれ，高齢化社会に突入した我国では，老人問題は避けては通れないものである．本誌2月号の呆け老人を抱える家族の訴えにも，その一端はうかがえる．そして厚生省では，さまざまな研修会を行い，新しい事態への対応を図っている．