活動報告
甲状腺専門病院における患者の保健指導
田中 美佐子
1
1伊藤病院
pp.390-395
発行日 1979年5月10日
Published Date 1979/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206124
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I.はじめに
医療の専門分化が進み,各分野で専門性のつよい保健活動も期待される時代に入ってきた。著者は今日まで甲状腺専門病院で保健相談を担当し,患者指導にあたっているが,甲状腺診療には一般に特殊な医療が要求されるため,わが国では大学病院以外では当院のような専門病院に診療の多くが委ねられる傾向がある。そのため,当院では年々外来患者が増加しており,医師と患者の接触が不十分になり,また,患者は病気に対する知識が乏しいため不安や訴えが多くなり,その要請にこたえる保健指導サービス活動が必要となってきた。
以上のような背景から,患者のニードに応じ,適切な保健指導を行う目的で始められた著者の保健相談の現状を報告し,活動にあたって生じた問題点,今後の課題,病院内保健指導活動を進めるにあたって望まれることなどを検討し,本稿を記述した。
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