特集 看護からみた保健・医療の今日的課題
ナーシング-ホームの建設を—地域で看護の手を必要としている人達はだれか
大坂 多恵子
1
1厚生省保険局医療課
pp.261-266
発行日 1974年4月10日
Published Date 1974/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205462
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行政のセクショナリズムの廃止が大前提
まず,この特集の課題について,行政側の反省から言わなければならないと思うが,今日,包括医療とか,総合医療とか言われているけれども,看護について申せば,私は行政のセクショナリズムの廃止が大前提でなければならないと考えている。一方,医療の方では,疾病予防とか健康増進などについては,あまり考えられていない。
それから,保険予防とか健康増進とかという事は,例えば国保法の第1条を見ても,"国民健康保険の健全なる運営とともに,国民保健の向上に寄与する事を目的とする"と明らかに書いてあるにもかかわらず,保険サイドでは国民ヘルスという事については,公衆衛生がやらないからやっているのだ,という感覚でしかない。
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