特集 これからの保健所と保健婦
Ⅱ保健所に望む
市町村・国保保健婦の立場から
もつと地域へそして徹底的な話し合いを
K生
pp.59
発行日 1968年3月10日
Published Date 1968/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662204147
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国保保健婦として5年間,無我夢中ですごしてきました。このたび保健所への注文ということで依頼があり,この機会に,日ごろ感じていることをまとめてみようと思います。
まず,同じ保健婦として,言いたいことは,保健所の中にとじこもらずに,もっと地域へ出てきてほしいということです。そして地域住民の実情や,私たち国保保健婦(市町村職員)の立場を理解してほしいということです。定期的な巡回や,移動保健所も,通り一ぺんの指導に終らず,地域と密着した仕事をしていただきたいということです。そうすれば,もっと保健婦としての仕事のだいご味も味わえると思うのです。先日も,所長に依頼されて,胃の集団検診を行なったのですが,保健所保健婦さんが3名,準備万端整ったところにみえまして一通りの介助をするとサーと帰られたのです。もちろん次の仕事に忙しいことは,よくわかります。けれど,町の職員である私は,連絡の葉書を出し,受付事務をすませ,保健婦さん方や先生にお茶を入れ,あとかたずけをし,それから結果を心配して,様子を聞きにくる町の人たちと話す。同じ保健婦でもぜんぜん仕事が異ってくるのです。
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