Medicak Hi-lite
戸田病
K. H.
pp.58-59
発行日 1966年3月10日
Published Date 1966/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203605
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ナゾの病気"戸田病"などということばがマスコミでさわがれだしたが,いったい"戸田病"とはなんであるか.ほんとうにナゾの病気であるのだろうか?
この病気は最初,「非特異性脳脊髄炎」といわれ,ついで「戸田病」「シビレ病」「スモン病」「腹部炎症を伴なう脳脊髄炎症」などといわれるようになった.すなわち,下痢あるいは腹痛を前駆症状として,ときには両者を伴なってくることもある.この下痢は軟便の程度から粘液,血液を混ずる程度のこともある.そして1日の回数はさまざまである.また,腹痛の表現はきわめて多様である.疝痛,緊迫痛,筋肉痛様などである.したがって虫垂炎,胆石症,腸閉塞などと誤診されることもある.この前駆症状の持続は数日から数カ月におよぶようだ.
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