特集 医療制度と教育
保健婦教育の展望
保健婦教育の歴史と現状
渡辺 もとゑ
1
1都立保健婦助産婦学院
pp.28-35,42
発行日 1965年4月10日
Published Date 1965/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203371
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保健婦教育の変遷
保健婦の教育は昭和16年に規則制定後実施されたのであるが,当時は高女卒またはこれと同等以上の学力を有する者に,2年以上の学説臨床看護臨地訓練を,3カ月以上保健所,その他適当な施設において行なったものを第1種養成と称し,看護婦免許を有する者に学説,臨地訓練を通じて6カ月以上とし,そのうち3カ月以上は保健婦業務の臨地訓練を行なったものを第2種養成,助産婦の資格を有する者に1年以上学説,臨床看護および臨地訓練をし,うち600時間以上を臨床看護実習,3カ月以上を保健婦業務の臨地訓練したものを第3種の養成と,3種類の養成が行なわれた。この時は,養成所の指定は厚生大臣が行なっていたが,昭和19年には地方長官の指定するところとなった.
昭和20年5月に保健婦規則が改正されて,保健婦は保健指導および療養補導に従事し,国民の体力向上に寄与するをもってその本分とすると規定され,その免許は地方長官の指定する養成所を卒業した者,保健婦試験に合格した者で,3ヵ月以上保健婦の業務を修業したもの,外国または外地の保健婦養成所を卒業したる帝国臣民で,地方長官が内地の養成所の卒業生と同等以上の学力を有し,かつ適当と認定したもの,と規定され,保健婦試験にはつぎのような科目が施行されていた.
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