ルポルタージュ
診療と健康管理の病院
水野 肇
pp.41-46
発行日 1964年4月10日
Published Date 1964/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203082
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小さな町の大きな病院
信越本線小諸駅から南へ約20キロ,南佐久郡臼田町という人口1万5千人ばかりの小さな町がある,北信特有のすみ切った青空と,耳を切るような冷たい風が,からだ全体をひえびえとさせる.
臼田町は別名"病院の町"ともいわれている.1万5千人の町に,530ベッドの大病院である「佐久総合病院」があるからだ.ざっと30人に1床のベッドがある勘定で,人口割からみた病床数では,日本一である.事実,臼田町には,病院を除けば,建物らしいものはほとんどない.佐久病院の屋上から見えるものは,美しい千曲川の流れと,アルプスの連峰が迫ってくるように近く見えるが,あとは佐久平だけである.
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