特集 保健所保健婦
地区の要求にこたえる働き方をめぐって
保健指導を考えなおす
家庭訪問の質の向上
奥村 怜子
1
1相模原保健所
pp.41-43
発行日 1963年3月10日
Published Date 1963/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662202775
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最近特に年々新しい仕事が生み出されてまいります今日,保健所に勤務する私達保健所保健婦は頂度保健所という,ベルトコンベアーの上にのせられ右から左にと1つ1つ押し出されて行きます.与えられた時間にてんこもりの御飯のような仕事量を1粒つつかみしめる暇なく,胃に腸に通過させて行くのと同じようでこれでよいのかしらと異様な心持ちにおしやられることは常に誰しも味わされていることと思います.その異様な気持にさせられたことの一つに,先日のこと,私は学生の家庭訪問の総仕上げについてまいりました.
「ジージー」といかにも新築したばかりのモダンな近代的なハウスと言う感じの家のドアーの呼鈴を押しました.中から錠をあけ顔をだしましたのは中年の御婦人「どうぞ,お入り下さい」とも言わず,ドアーからヌーと顔を出して「何んですか.」「保健所保健婦の○○です.」「保健所ですか.何か用ですか.」
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