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編集者から読者へ
井上 崇
1
1編集部
pp.6
発行日 1957年3月10日
Published Date 1957/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662201360
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3月という言葉は学生に,何か特別な印象を与えます.長い道程で一段落し,やれやれといつたような気持,次の段階への準備なるという落着きで,この3月を迎えた方も多いことでしよう.保健婦学校の中でも卒業期を迎え,新しく保健婦として出発する方もいるわけですが,その方々が一様に考えていることは,妥協を排して新しい保健衛生指導の道を歩もうという点だと思います.
しかし,S子さんもその手紙の中で言つているように,その出発期の期待は,そうたやすく受入れられもしなければ,実現もするものではないようです.ことに"カタイナカ"といわれるような僻地に行かれた方,また今,自分の職場をきめる立場におかれている方には,そのような地方では勉強ができない,新しい医療技術や,全国の保健界で当面している問題にもうとくなる,また生活に何ら刺戟がないなどの悩みが当然つきまとつてくるようです.
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